設計のポイント

  • 車椅子使用者用客席・観覧席は、舞台やスクリーン等が見やすい位置とし、客席の選択が可能となるように配慮する。また同伴者とともに利用できるように配慮する。

  • 車椅子使用者用客席・観覧席は、避難を考慮し、客席・観覧席の出入口に容易に到達できる位置とする。あわせて、車椅子使用者用客席・観覧席は、エレベーター、車椅子使用者用便房に容易に到達できる位置とする。

  • 客席・観覧席の出入口から車椅子使用者用客席・観覧席までの経路には、段を設けない。経路に段がある場合は、傾斜路を設けるか、エレベーターもしくは段差解消機を設ける。

  • 聴覚障害者、視覚障害者等の観劇・観覧に配慮した設備を設ける。

  • 聴覚障害者のための設備を設けた客席・観覧席は、手話通訳や字幕・文字情報等の見やすさにも配慮する。

  • 乳幼児連れ利用者、知的障害者、発達障害者、精神障害者等の多様な利用者に配慮し、安心して利用できるよう、区画された観覧室(センサリールーム等)を設ける。

  • 多数の車椅子使用者の利用が見込まれる場合には、仮設の車椅子使用者用客席・観覧席を設けて、客席数・観覧席数を確保することが望ましい。

留意点:国際パラリンピック委員会(IPC)による車椅子使用者用等の客席数(最低要件)

  • 車椅子使用者用客席数は、一般的イベント時に総客席数の0.5%以上、オリンピック大会時に0.75%以上、パラリンピック大会時に1.0~1.2%以上である。

  • 車椅子使用者用客席の横に、同伴者席を同数設ける。

  • 総客席数の1%はアメニティ座席(幅広座席)とする。