設計のポイント
ア.車椅子使用者用客室
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ホテルや旅館等の宿泊施設には、バリアフリー法に定められる水準を満たす車椅子使用者用客室を設ける。
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車椅子使用者用客室内には、車椅子使用者の円滑な利用が可能な通路・スペース及び便所、浴室又はシャワー室(以下:浴室等)を設ける。
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車椅子使用者用客室及び便所・浴室等の出入口は、車椅子使用者が円滑に利用できる有効幅員、空間等を確保し、戸の前後の高低差を設けない。
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車椅子使用者は座位や動作視点が低く、手の届く範囲に限界があるため、部品や設備機器の高さ・奥行きの設定等に配慮する。
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一般客室と同等の快適性の確保、及び誰もが利用したいと思う魅力ある室内空間の提供ができるよう、内装仕上げ・部品・設備機器の選定、色彩・照明計画等に配慮する。
イ.一般客室
- 一般客室及び便所・浴室等の出入口には、車椅子使用者等の利用に配慮した有効幅員、空間等を確保し、戸の前後に高低差を設けない。
ウ.各室に共通する整備又はソフト面の工夫
- 車椅子使用者用客室及び一般客室には、高齢者、障害者等への情報提供、高齢者、障害者等とのコミュニケーション、並びに非常事態発生の伝達や避難誘導等に配慮した案内表示や設備・備品等を設ける(又は貸し出す)。特に、視覚障害者、聴覚障害者にとっては、音声・文字・点灯等による情報伝達が可能な設備・備品や、点字・浮き彫り文字の表記等が重要となる。