2.14 C カウンター・記載台・作業台・事務机等
(1)ハイカウンター
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立位で使用するハイカウンターは、身体の支えとなるよう床及び壁に固定し、必要に応じ手すりを設けることが望ましい。
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視覚障害者誘導用ブロック等を敷設する場合は、ハイカウンター側に誘導する。
留意点:高齢者、障害者等への配慮
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カウンター等を設ける場合は、物品の受け渡し、筆記、対話等、使用する内容を考慮し、高齢者、障害者等が使用しやすい形状や設置位置とすることが望ましい。
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机上の照度を十分に確保することが望ましい。ただし、障害によっては明るさが支障となる場合もあるので、手元で点灯・消灯操作ができる手元照明がより望ましい。なお、スポットライトは避ける。
留意点:杖、傘ホルダーの設置
- カウンターには、杖や傘を立てかけることのできるくぼみ、又は杖ホルダー等の備品を設けることが望ましい。
(2)ロ-カウンター
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立位で使用するハイカウンターには、高齢者、障害者等が使用できるローカウンター等を併せて設ける。
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カウンター等の下端の高さは65~70㎝程度とし、上端の高さは70~75㎝程度とする。
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カウンター等の下部スペースの奥行きは、45㎝以上とする。
留意点:カウンター前面のスペース
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車椅子使用者が接近しやすいように、カウンター等の前面には車椅子使用者が転回できるスペースを設け、また、床面は水平であることが望ましい。
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視覚障害者誘導用ブロックを敷設する場合には、ハイカウンター側に誘導する。
カウンターの標準モデル
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カウンター・記載台の基本寸法
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改善例
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設計例
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(3)案内表示
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聴覚障害者や高齢者等の利用に配慮して、官公署、銀行、病院、薬局等で呼び出しを行うカウンターには、音声による呼び出しとあわせて、電光表示板等を設ける。
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電光表示板等については、2.14.I1情報伝達設備等 (1)文字情報による情報伝達を参照。
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筆談ボードやコミュニケーション支援ボード、筆談が可能なタブレット端末等を常備した案内所等のカウンターには、「筆談で対応します。」「聴覚障害者向けの備品の貸し出しがあります。」という案内や筆談等の支援に関する表示(耳マーク、手話マーク・筆談マーク等)を設置する。
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耳マーク、手話マーク・筆談マーク等については、1.1高齢者、障害者等に配慮した建築物整備の考え方(2)③イ全ての建築物に共通する支援の例 聴覚障害者等の利用を参照。
留意点:IT技術の活用
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スマートフォンやタブレット端末向けのアプリには、タッチペン等で文字入力を行う、音声を文字に変換する(逆も対応可能)等、聴覚障害者等とのコミュニケーションに有効なものがある。
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こうした備品の準備とあわせて、充電等が可能な環境の整備等を行うことが望まれる。