水飲み器・自動販売機、発券機(番号札、食券等)、ATM

2.14 D 水飲み器・自動販売機、発券機(番号札、食券等)、ATM

(1)空間の確保

  • 水飲み器、自動販売機、発券機、ATM(現金自動取引装置)等の周辺には、車椅子使用者が接近できるスペースを確保する。

  • 車椅子使用者が接近できるスペースは、水平とし、その幅及び奥行きは150cm以上とすることが望ましい。

  • 水飲み器には、杖や傘を立てかけるフック等やベンチ、荷物を置くことのできる台等を設けることが望ましい。

(2)水飲み器

  • 水飲み器の高さは、70~80㎝程度とすることが望ましい。

  • 水飲み器の下部に車椅子使用者の膝が入るスペースを確保することが望ましい。

  • 水栓金具は、光電管式、ボタン式又はレバー式とし、足踏み式のものは手動式のものを併設することが望ましい。

  • セルフサービスの給水器等の設置台の高さは、床から70~75㎝程度、コップ等の高さは床から85~95㎝程度とすることが望ましい。

  • セルフサービスの給水器等の設置台の下部スペースの奥行きは、45㎝程度とすることが望ましい。

留意点:押しボタン

  • セルフサービスの場合の給水器では、押しボタン等は、視覚障害者にわかりやすい色や形とすることが望ましい。

水飲み器の例

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(3)自動販売機、発券機、ATM(現金自動取引装置)

① 共通事項

  • 自動販売機、発券機、ATM(現金自動取引装置)等のボタンや操作方法の表示は、大きめの文字を用いる、漢字以外にひらがなを併記する等、高齢者、障害者等にわかりやすいデザインとし、照明等に配慮したものとする。

  • 金銭投入口は、硬貨を複数枚同時に入れることができるものとすることが望ましい。

  • 金銭投入口・カード投入口等は、周囲と色の明度、色相又は彩度の差のある縁取りなどにより識別しやすいものとすることが望ましい。

留意点:金銭投入口等

  • 金銭投入口や釣り銭受け等は、大きいものとすると使いやすい。また、料金表示等も大きく読みやすい文字や色を採用することが望ましい。

② 自動販売機

  • 自動販売機は、金銭投入口、操作ボタン及び取り出し口等が、それぞれ床から高さ60~100㎝程度の範囲に納まるものを選ぶことが望ましい。

  • 自動販売機の操作性については、JIS S 0041を参照。

留意点:操作面の見やすさ

  • 操作面が斜めになっている自動販売機では、車椅子使用者等が低い位置から利用する場合に、照明の反射で見づらいことがないよう配慮することが望ましい。

自動販売機の例

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③ 発券機

  • 番号札、食券等の発券機は、操作ボタン及び取り出し口等が、それぞれ床から高さ60~100cm程度の範囲に納まるものを選ぶことが望ましい。

  • 卓上に設置する発券機の設置台の下部には、車椅子使用者の膝が入るスペースを確保することが望ましい。

発券機の例

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④ ATM

  • ATMは操作部分への車椅子使用者の接近しやすさ(足元のスペース確保)や、見やすさ(画面への映り込みの防止)・タッチパネル等の操作のしやすさに配慮したものとすることが望ましい。

  • 視覚障害者等の利用に配慮し、ATMの操作部分には点字を併記するとともに、音声案内による操作が可能なハンドセットを設けることが望ましい。

ATMの例

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